(後編)快眠セラピストが伝授!明日が変わる睡眠法【-就寝前のちょっとした工夫で、幸せな睡眠を-】
睡眠は毎日のことだから、「寝つきが悪い」「すっきり目覚められない」などの悩みがあるとつらいもの。
ぐっすり眠り、毎日を健やかに、幸せな気持ちで過ごすためのヒントを快眠セラピストの三橋美穂先生に伺いました。
就寝前のちょっとした工夫で、幸せな睡眠を
後編は、毎日を元気に楽しく過ごすための“快眠”の秘訣をご紹介。
日中は太陽光を浴びて活動的に過ごし、
夜は「リラックス」を意識してスムーズに眠るための工夫をしましょう。
リラックスできれば自律神経の副交感神経が優位になり、眠りにつきやすくなります。
すぐできる。おすすめのリラックス法
室内照明は暖色系に
夕方以降の室内照明は、明るい光を避けること。
夕日のようなオレンジ色の光(暖色)で、日中の活動で優位になった交感神経を鎮めましょう。
入浴はぬるめのお湯で
入浴は就寝の30分~3時間前にぬるめのお湯で15分。
入浴で上がった体温がストンと下がるときに寝つきやすくなります。
寝具にひと工夫でぐっすり
着るものは部屋着ではなく、体をしめつけないゆったりとしたパジャマが◎。
さらに腹巻きで内臓を温め、レッグウォーマーでふくらはぎを温めると、疲れをとるのに効果的。
枕は高すぎるものを使っている人が多いので、ちょっと低めを意識してください。
首や肩がリラックスでき、寝返りもしやすくなります。
お手軽アロマでリラックス
香りがよく鎮静効果のある、ハーブティーやアロマなどもリラックスに最適です。
簡単なのはアロマの精油を1滴含ませたティッシュを枕元に置く方法。
寝具にスプレーできるミストタイプのアロマも手軽に使えるアイテムです。
呼吸はゆっくり
眠るときは交感神経を鎮めたいので、深呼吸してアロマの心地よい香りを楽しみ、
ゆっくりとした呼吸へ移行すれば一石二鳥。
おすすめは、4秒吸って7秒止め、8秒かけて息を吐く4・7・8呼吸。
10回も繰り返せばストンと眠れます。
布団の中で「幸せワード」
全部試したけど、うまく眠れない……。
そんなときは、心の中で次のような「幸せワード」をつぶやいてみてください。
「うれしい」「心地いい」「幸せ」
不思議なことに本当にそんな気分になって、心地よく眠れます。
大事なのは、もし眠れなくても、焦ったり気にしすぎたりしないこと。
「明日、昼寝でもすればいい」「今日眠れなかったら明日眠ればいい」という自由な気楽さも、究極のリラックスにつながります。
【上級編】生活習慣改善で元気な目覚め
寝つきのよさは、深い眠りと元気な目覚めにつながります。日ごろの生活習慣を見直して、よりよい眠りを目指しましょう。
太陽光を浴びて、体内時計をリセット
午前中の明るい太陽光が効果的。目から光が入ればいいので、窓から外を眺めるだけでもOK。
うっかりうたた寝は、夜調整
夕方以降のうたた寝は要注意。もし寝てしまったらその日の夜の睡眠は短くして調整を。
寝る前のタバコやコーヒーは我慢。ハーブティーや穀物コーヒーでほっと一息
タバコやコーヒーなどのカフェインは覚醒作用があり、眠りを妨げます。就寝前は控えましょう。
お酒はなるべく控えめに
アルコールは眠りの質を下げることがわかっています。なるべく摂取を控えめにすることをおすすめします。
いかがでしたか?
睡眠は日中の活動と異なり、目に見える形のあるものではありません。
けれど、目に見えるものを充実させるには、それを支える「目に見えないもの」も、同じくらい充実させることが大切です。
“快眠”のためにできることからトライして、明日の元気を手に入れてみませんか?
三橋 美穂
快眠セラピスト・睡眠環境プランナー
1万人以上の眠りの悩みを解決してきた睡眠のスペシャリスト。全国での講演活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュースも手がける。著書に『眠りのさじ加減 65歳からのやさしい睡眠法』(青志社)ほか多数。
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